葬儀には三つの意味があります。一つは、亡くなった方の「お弔い」です。これは宗教的なもので、世界の民族でお弔いをしない民族はありません。
二つには、亡き人との別れです。告別式といわれる部分がこれにあたり、社会的な意味があります。
三つには、悲しみを癒す意味があります。読経がなされ、きちんとした形で葬儀ができ、多くの方々にもお別れをして頂けたということが遺族の安らぎとして安堵につながっています。
葬儀は死を見つめる大切な時間です。人は死ぬという事実。その中で「いのち」を尽くして生きられたという感動、日々の苦労、皆への感謝。つまり、亡き人は身をもって私たちに「いのち」の有りようを教えてくださっています。その時が葬儀です。
(全日本仏教会)